東京都地方部会員の皆様へ
地方部会部会長 本多芳男
教授会議議長 小田 恂
「臨床学習セミナー」と言う学術的催しを開始します。
数年前から地方部会の学術 関係事業の見直しが教授会議の席で求められていました。学術講演会・教育パネル
・ビデオ大会（既に廃止）がその対象でした。以下にその主な理由を簡記します。
今日のような日耳鼻の地方部会が各都道府県に設立されたのは1975年（昭和50年）であります。東京都地方部会の発足は同年4月1日で、以来今日まで28年間さして大きな変革もなく学術関係行事が大過なく行われて来ました。これも一重に先輩そして今
日の会員諸先生の真面目な医学追及精神の賜と思い深甚なる敬意と感謝の念を禁じ得ません。
しかしながらこの過去28年間の地方部会を取り巻く環境の変化は実に大きなものであります。医学医療の周辺科学の進歩、医学教育の変遷、関係諸官庁・
医師会などの方針の変化、医療にむける国民の視線の厳しさ、耳鼻咽喉科学関連学 会の数多い台頭、書籍の氾濫と執筆の依頼、IT革命、業界関与の変化などの変遷は大学・病院・地区を問わず医師を限りない多忙の世界に追い込んでしまいました。
研究者の目はローカルより全国的なものへ、そして更に世界へと向いています。また近い将来、研修医制度の大きい変化が訪れようとしており、耳鼻咽喉科の新医師
は暫く期待出来ないぱかりでなく、診療科とか医局の構造も現状を維持するのに危倶無きにしも非ずと考えられます。
このような時代を迎えた今日過去の因習を引きず って進むことには当然無理を生じます。
学会会場として昨年まで使用させて頂いていた明治製菓本社ピルは16年秋頃には再
び借用させて頂ける予定ゆえその時期を待って学術関係行事のフレキシピリチーあ る改革を行いたいと思います。
そして学術関係行事の大綱は教授会議で検討して、細目については担当幹事に委任
する事になりました.ここで去る7月24日の教授会議において検討を加え決定したと 思われる点をお知らせ致します。
大きな変化としては今まで幹事会で決定していた学術関係行事の大綱を教授会議できめる、と言う事であります。ただ15年度の学術講演の予定は既に決まっていますから、16年度よりそれを実施します。
教育パネルは地方部会発足当初より会員の卒後 教育として今日まで実に大きな貢献があり、多くの会員の皆さんが親しまれて来られた催し物で、その創立ならびに運営に当たって来られた先生方にはその功績に敬意を表します。ただし教育パネルと言う催し物は14年度で終了する事としました。
明治製菓本社ビル落成の暁には東京都地方部会臨床学習セミナーと言う学術的講演会を発足いたします。その時期までには1年以上ありますのでゆっくり教授会議の先生方に構想を練って頂くことにしました。ただし15年度の教育パネルの計画は事業計画にのっています。
すなわち
15年9月27日(土)：東京医科歯科大学担当で東京医科歯科大学講堂にて開催
16年2月14日(土)：帝京大学担当で東京医科大学講堂にて開催
されます。その際の名称も臨床学習セミナーとします。
ペンヂングになっていた 12月は中止します。名称には案がいろいろ出されました。「生涯教育」と言う名称
は若い医師が出席を遠慮する。「教育」と言う言葉はpassiveな感がする、学習 learningの方がactivityと感じられるなどと。
以上臨床学習セミナーの新設のご案内を致します。
|
